波のさざめきに癒やされる温泉街。

函館市熱帯植物園/湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」

  • 函館市

北海道三大温泉のひとつ、湯の川温泉。古くから名湯として親しまれてきました。市街地や住宅街に近く、市電でアクセスできる立地の良さは道内随一。サルが温泉に浸かる名物スポットや、イルミネーションに囲まれた足湯など、日帰り・宿泊共に見どころがたくさんあります。

市街地、住宅街に馴染む温泉郷。

湯の川温泉が現在のような温泉街となったきっかけは、明治18年のこと。科学者でもある榎本武揚が「100尺(約30m)掘り下げたら、熱い湯が大量に出るだろう」と、井戸掘削を仕事にしていた石川藤助という人にアドバイスしたのが始まり。石川はボーリングを1年以上続けて温泉を掘り当てたそう。明治20年に電車通りが開通、明治31年に馬車鉄道が運転開始したことでアクセスが良くなり、あっという間に北海道有数の温泉街へと成長しました。

湯の川温泉は市街地や住宅地にほど近い場所にあるのが特徴。函館空港からは車で5分というから驚きです。道内で市街地にこれほど大きな温泉街があるところは、他にはないでしょう。函館では温泉が湧き出る民家もあるのだとか。羨ましい限りですね。温泉街は海に面していて、波のさざめきにも癒やされます。オーシャンビューの露天風呂がある旅館も多数あります。

人間もサルも温泉が好き。

温泉を満喫するのは人間だけではありません。湯の川温泉にある函館市熱帯植物園では、12月から5月のGWにかけて、サルがお湯に入ることで有名。屋外にあるサル山で飼育されている約90頭のニホンザルたちの気持ちよさそうな表情を見ると、心がほぐれていくのを感じます。彼らにとってのお湯の適温は40℃以上。人間とほとんど変わらない温度を楽しんでいるそうです。

サルたちの姿を見て温泉に入りたくなったら、まずは気軽に足湯に入ってみてはいかがでしょう。電停湯の川温泉駅の目の前にある「湯巡り舞台 足湯」は、誰でも無料で利用できます。泉質は無色透明の塩化ナトリウム。塩分を含んでいるため、湯冷めしにくいそうです。広さがあり、ゆったりと楽しめます。冬期間は「湯の川冬の灯り」と題して、周囲がイルミネーションでいっぱいに。時の流れに身をまかせていると、なかなか足湯から出られなくなるのでした。

函館市熱帯植物園

住所函館市湯川町3丁目1-15
電話番号0138-57-7833
開館時間4月~10月 9:30~18:00
11月~3月 9:30~16:30
休館日12月29日~1月1日
利用料金一般300円、小中学生100円
URLhttps://hako-eco.com/

湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」

住所函館市湯川町1-16-5
電話番号0138-57-8988
(平日9:00~17:00、函館湯の川温泉旅館協同組合)
営業時間9:00~21:00
定休日無休(メンテナンス時は休止)
利用料金無料

函館市熱帯植物園/湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」

執筆スタッフ

猿渡亜美

帯広市の隣、芽室町出身。日高山脈・剣山のふもとで育ちました。学生時代は歴史学を専攻。特に明治、大正、昭和の時代を好み、古い建物や道具、当時の暮らしなどに関心があります。

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