ヴェルジネ・バッカーノ
本間太津也さんに聞く、
札幌・定山渓のおすすめグルメ。
可楽/喫茶&軽食フランセ/Zenerel Coffee Store
- 札幌市
ここ10年ほどの間に、定山渓には数多くの新店が開業しました。ユニークな業種・業態の店も多く、話題を呼んでいます。その一方で、長きにわたって定山渓を支えてきた飲食店にも魅力があります。今回は定山渓でパン屋を構える、〈ヴェルジネ・バッカーノ〉本間太津也さんにおすすめの飲食店をお聞きしました。
本間太津也さん
2006年に札幌市南区常盤で店を始め、2013年に定山渓に移転。2018年に現在の場所に再移転。背後にある崖の景色が美しい場所で、石窯で焼いたパンを提供しています。
若い頃にフランスで料理を学んだ経験があり、「フランスで食べたようなパンを作りたい」と思い、パンづくりの道へ。自作の石窯でパンを焼き続けてきました。気温、湿度、風向きによって変わる石窯の状態。パンの生地の水分量、こね方などによっても出来は変わります。「今日は石窯の火力が高かったですね。パンオショコラがうまく焼けました。外はサクサク、中はしっとりとしてうまくできたと思います」と本間さん。「パンオショコラ」や「クロワッサン」が有名ですが、カンパーニュや食事系のパンなども数多く並ぶ店内。日によっては午前中のうちに完売してしまうこともあるそう。チェックアウト後のお土産にもぴったりです。
ヴェルジネ・バッカーノ
住所 | 札幌市南区定山渓温泉西1丁目63-4 |
電話番号 | 011-839-5184 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
定休日 | 月・火曜(祝日は営業)※パンが無くなり次第閉店 |
@vergine_b |
本間さんのおすすめの飲食店①
〈可楽〉
65年の時を超えて、愛される昔ながらの味。
開業は1960(昭和35)年。現店主の加賀議次さんの父・昇さんが始めたラーメン店です。開店当時はまだ定山渓鉄道が走っていて、観光客や会社の団体旅行、会議などで札幌からたくさんの客がやってきたそう。当時からラーメンの味は変わっておらず、昔懐かしい一杯を提供し続けています。実際に「みそラーメン」をいただきましたが、あっさりとしていて食べやすいのです。とても優しく、身体に染み渡っていくようでした。お酒を飲んだ後にも合いそうです。2024年の今、可楽を支えるのは常連客と観光客。今年78歳になる議次さんは外国人観光客とのコミュニケーションも難なくこなします。毎日気力や体力と相談しながら、今日も鍋をふるいます。
本間さんおすすめコメント
寡黙なご主人と元気なお母さんの店。昔ながらのサラっとしたラーメンがいただけます。仕事で疲れたときでも、胃がもたれない優しいラーメンです。
可楽
住所 | 札幌市南区定山渓温泉西3丁目43 |
電話番号 | 011-598-2563 |
営業時間 | 11:00~15:00、18:00~20:00 ※夜は日によって閉店の場合あり |
定休日 | 水曜 |
本間さんのおすすめの飲食店②
〈喫茶&軽食フランセ〉
レトロ喫茶店の癖になるカツカレー。
2024年に創業50周年を迎える老舗喫茶店。現在は夫婦と息子夫婦の4人で切り盛りしています。人気メニューは「カツカレー」。北海道産のブランド豚「ゆめの大地」を使用しており、甘みのある脂身と、きめ細かで軟らかい肉質が特徴です。カツは注文が入ってから揚げるため、サックサク。ラードを使っているからコクもあります。玉ねぎをたっぷり使ったカレーと共に召し上がれ。同じとんかつで作る「カツサンド」も人気の一品です。食後はサイフォンで淹れるコーヒーがおすすめ。食事メニューのほか、厚切りの「ハニートースト」や「クリームソーダ」などの喫茶メニューも。創業当時から変わらないレンガ風の壁や背の低い椅子など、レトロな雰囲気も居心地が良いです。
本間さんおすすめコメント
昭和の空気を感じられる佇まいの喫茶店。コーヒーを淹れるマスターの雰囲気も素敵でたまりません。懐かしい味のカツカレーがお気に入りです。
喫茶&軽食フランセ
住所 | 札幌市南区定山渓温泉東4丁目306-1 |
電話番号 | 011-598-3410 |
営業時間 | 10:30~17:00(L.O.16:30) |
定休日 | 日曜 |
URL | https://www.facebook.com/france1974/ |
本間さんのおすすめの飲食店③
〈Zenerel Coffee Store〉
定山渓の“入り口”で楽しむコーヒーの香り。
2023年にオープンしたこの店は、自家焙煎のコーヒーや、パンの上に具材を乗せたオープンサンドなどの軽食、そして独自の感性でセレクトされた雑貨類が並ぶ店。休憩所や観光拠点、スーベニアショップなどさまざまな機能を持ちます。コーヒーの焙煎を担当しているのは、2022年までプロバスケットボール選手として地元チームのレバンガ北海道で活躍していた牧全さんです。自身もSUPや釣りを楽しむなど、定山渓のアクティビティを満喫中の牧さん。「自然をベースにした観光を楽しんでほしい。まだまだ知られざる定山渓の魅力がたくさんあるんです」と、目を輝かせて話してくれました。おいしいコーヒーを味わいながら定山渓をより「深く知る」、ターミナルのような場所です。
本間さんおすすめコメント
店内で焙煎しているので、素敵な香りに包まれながらおいしいコーヒーがいただけます!お洒落雑貨も売っていて、それを見るのも楽しいです。
Zenerel Coffee Store
住所 | 札幌市南区定山渓温泉東2丁目97-1 |
電話番号 | 011-206-8935 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
定休日 | 無休 |
@zeneralcoffeestore |
可楽/喫茶&軽食フランセ/Zenerel Coffee Store
執筆スタッフ
- 猿渡亜美
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帯広市の隣、芽室町出身。日高山脈・剣山のふもとで育ちました。学生時代は歴史学を専攻。特に明治、大正、昭和の時代を好み、古い建物や道具、当時の暮らしなどに関心があります。