北見が誇る食文化「焼肉」。

四条ホルモン

  • 北見市

焼肉の街、北見。道内で人口当たりの焼肉店の数が最も多い街であることが知られています。はじまりは昭和25年頃。北見駅近くに家畜処理場があり、そこで新鮮なお肉が手に入りやすかったことから北見焼肉の文化が定着していったと言われています。現在、市内の焼肉店は約70軒。その中の1店をご紹介します。

お風呂屋から焼肉店へ。創業45年を迎えた老舗焼肉店。

JR北見駅からほど近く。歩いて数分のビル2階にある焼肉店「四条ホルモン」。創業45年を迎える名店です。前身のお風呂屋を営んでいた頃の名残なのでしょう、「ゆ」と書かれた看板が煌々と照らされています。暖簾をくぐり、靴を脱いで奥へ進むとそこには、ビルの中とは思えない開放的な空間が広がっていました。

定番メニューは、牛サガリと豚ホルモン。

お店の一番人気は、何と言っても「牛サガリ」と「豚ホルモン」。北見市民おなじみの内臓肉に分類される部位です。本州では、牛カルビや牛ロースが人気の部位なのに対し、内臓肉が好まれるのは北見ならでは。

四条ホルモンでは、牛サガリは真空をかけた状態で少しの間熟成させます。ある程度寝かせ、旨みが増したところで提供。豚ホルモンは、より希少な直腸を使用。肉厚で食べ応えのある食感が特徴の直腸ですが、「嚙みきれない」というイメージをもつ方も多いそう。そこで、一つひとつに切れ込みをいれ、少しでも食べやすいようにと工夫しています。

もう一つ、北見焼肉に欠かせないのが「生ダレ」。加熱処理をしていないタレでいただく食べ方は、北見市民にとっては馴染み深い伝統的なスタイル。四条ホルモンの生ダレは生姜や果物を使用し、肉につけた時にしっかりと絡むよう、ドロッとしています。お店によってはサラッとしたものや、材料が異なるものも。多種多様な生ダレは店自慢の味であり、個性とも言えるでしょう。

口に入れれば、とろっと溶けるように柔らかい牛サガリ。脂のりも良く、口の中であっという間に消えていきました。豚ホルモンは、嚙めば嚙むほど旨みが増す味わい。新鮮でプリっとした食感が印象的でした。フルーティーな生ダレとの相性も抜群です。お店では、赤身肉には生ダレ、白身肉は自家製の塩胡椒で食べるのがおすすめの食べ方。自分好みの味わい方で、召し上がってみてください。

四条ホルモン

住所
北見市北4条西1-14  鉄鉱泉ビル2F
電話番号
0157-23-1927
営業時間
17:00~23:00(22:30LO)
定休日
月曜(月曜が祝日の場合は翌日休み)

執筆スタッフ

猿渡亜美

帯広市の隣、芽室町出身。日高山脈・剣山のふもとで育ちました。学生時代は歴史学を専攻。特に明治、大正、昭和の時代を好み、古い建物や道具、当時の暮らしなどに関心があります。

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