harishigoto加藤麻衣さんに聞く、
函館・宝来町のおすすめパン屋。

ホタルぱん/tombolo horai

  • 函館市

異国情緒が漂う西部地区。十字街から市電で約3分のところにある宝来町は、繁華街とはひと味違うどこかゆったりとした空気が流れるエリアです。路面電車が走っているので、まち歩きを楽しめるのも魅力のひとつ。今回は函館市在住のデザイナー、〈harishigoto〉加藤麻衣さんにお気に入りのパン屋を教えてもらいました。市電でぶらり、朝食やおやつにぴったりな、おいしいパンを買いに出かけてみませんか?

加藤麻衣さん

東京で生まれ育ち、夫の転勤を機に函館へ移住。二人の子どもを育てながら、〈harishigoto〉という屋号で刺しゅうのアクセサリーを手がけています。作品のインスピレーションは、北海道の自然から。最先端のアートと重ね合わせながら、デザインに落とし込んでいます。手仕事ならではの温かさと繊細さを感じる作品は多くの人の心を惹きつけ、東京や関西方面でも個展が開催されています。


加藤さんのおすすめの飲食店①

心がぽっと明るくなる、素朴な焼き菓子とパン。

〈ホタルぱん〉がこの場所にオープンしたのは、2022年のこと。鈴木愛さんが元町で9年ほど営んでいた焼き菓子店にご主人の健太さんが焼くパンが加わり、場所を新たに移転オープンしました。

カウンターのショーケースには、日によってそれぞれ3~5種類ずつのスコーンとマフィンが並びます。スコーンはサクッと、マフィンはふわっと、いずれも素朴で優しい味わいです。パンのラインアップは、「まめパン」や「チョコチップパン」など日によって5~7種類ほど。ハチミツや卵を使っていないので、小さな子ども連れのお客さんにも人気です。

周りの人たちの協力を得てリノベーションしたという建物は、鈴木さん夫妻をはじめ、たくさんの人の思いが込められています。古材が活用されており、可愛らしさの中に味わいも感じる佇まいです。路面電車が走る通りに面しており、軒先にあるベンチでイートインも可能。函館らしい風景の中で、のんびりとしたひと時を。

加藤さんおすすめコメント

愛さんが作るマフィンにスコーン、健太さんの作るパン。優しいおいしさと温かい人柄の2人に会いたくて、足を運んでいるお店です。

ホタルぱん

住所函館市宝来町2-5
電話番号0138-76-7703
営業時間10:00〜16:00 ※パンが無くなり次第閉店
定休日月・火・水曜
Instagram@hotarupan

加藤さんのおすすめの飲食店②

不便さの中に喜びを見つけて。手づくりの薪窯で焼くハードパン。

〈tombolo(トンボロ)〉は、材料に自家製天然酵母・北海道産小麦・塩・水のみを使ったシンプルなパンの店。函館出身の苧坂(おさか)さんが東京での修業を経て、地元でパン屋を開いたのは2010年のこと。それから約10年後、〈tombolo〉はある変化を迎えます。電子オーブンから、ずっと憧れていた薪窯へ。いざというとき、電気に頼ることなくパンを焼けるようになりたいという思いからでした。

現在使っている薪窯は、父親や仲間の力を借りて手づくりしたもの。薪窯を使うことでの不便はありますが、苧坂さんは不便ならではの喜びを感じながらパンづくりと向き合い続けています。
店頭には、カンパーニュのほか、ドライフルーツが入ったハードパンが並びます。シンプルゆえの奥深さ、薪窯ならではの香ばしさを、じっくりと味わいたくなるパンです。

加藤さんおすすめコメント

天然酵母と北海道産の小麦や塩や水で作られたシンプルなパンはしっかりと歯応えがあり、噛むほどに味わい深く、とてもおいしいです。お店の佇まいも素敵ですよ。

tombolo horai(宝来町店)

住所函館市宝来町12-13
電話番号0138-85-6209
営業時間11:00~16:00
定休日月・火・水曜
URLhttps://tombolo.jpn.org/

ホタルぱん/tombolo horai

執筆スタッフ

立田栞那

旭川市の隣、東神楽町出身。高校時代まで旭川で過ごしました。道内で自然ガイドとして働いた後、2017年からスロウ編集部へ。旅行部門で、スロウなツアーの企画にも携わっています。森や山を歩くことが好きです。

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