坂と夜空を彩るイルミネーション

はこだて冬フェスティバル

  • 函館市

全長約300m、標高約40mの八幡坂から見る冬の夜。白い息をきらしながら坂を登り切ると、イルミネーションで着飾った木々、路面にさらりと残った雪、澄んだ夜空が待ち構えています。函館の冬を代表する景色は、雪や花火と共に深く心に残ることでしょう。

イルミネーションと花火の共演も。

冬の夜の坂道。普段、帯広という平地で暮らしている私にとっては、憧れの響きです。毎年12月から2月にかけて、日没と共に灯るイルミネーション。これは「はこだて冬フェスティバル」のメインイベントで、八幡坂、二十間坂、基坂、はこだて明治館前の開港通りが煌びやかに演出されます。

一段と華やかなのが八幡坂。CMやテレビ、映画などのロケ地として何度も採用されている場所です。少し傾斜がありますが、登り切った先に見える光の世界を楽しみに、歩みを進めます。途中で振り返らず、坂の頂点に達してから初めて見下ろすと、感動はひとしお。海の向こうにはライトアップされた函館市青函連絡船記念館摩周丸の姿も見えます。イルミネーションは22時まで点灯しているので、夕食後に散策しても良いでしょう。特に八幡坂はロードヒーティングが施されているので、「慣れない冬道を歩くのが不安」という人にもおすすめです。

今シーズンからは基坂もイルミネーションで彩られています。山のほうにあるブルーグレーとイエローの外観でおなじみの旧函館区公会堂を見上げると、他の坂とはひと味違う雰囲気に感動。足元中心に配置された灯りが、スポットライトのように坂全体を照らしています。

2月の土曜は「はこだて冬花火」と題して、函館港に浮かぶ緑の島から花火が上がります。冬の夜空に咲く花火はとても色鮮やか。20時から10分程度という短い時間ですが、宿から出て待ち構えましょう。坂の上から見ると、イルミネーションの上に咲く花火という珍しい構図が楽しめます。純粋にイルミネーションと花火を楽しんでもよし、カメラを構えて連写するもよし。特別な10分間をお楽しみください。

はこだて冬フェスティバル

電話番号
0138-27-3535はこだて冬フェスティバル実行委員会(函館国際観光コンベンション協会内)
料金
無料
開催場所
八幡坂、二十間坂、基坂、開港通り他
開催期間
2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金)(予定)
開催時間
日没~22:00

執筆スタッフ

猿渡亜美

帯広市の隣、芽室町出身。日高山脈・剣山のふもとで育ちました。学生時代は歴史学を専攻。特に明治、大正、昭和の時代を好み、古い建物や道具、当時の暮らしなどに関心があります。

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