雪を被った凛々しい利尻富士を望む。

利尻富士

  • 稚内市

稚内市街から車で30分ほど離れたところにある抜海地区。遮るもののない砂浜から、約40km先にある利尻富士を見てみましょう。晴れた日は海の上に山が浮いているかのようで、とても美しい情景となるのです。

道北に来たと実感する瞬間。

北海道内を北に向かって移動していると、留萌市や名寄市を過ぎた辺りから徐々に、「道北感」を強く感じます。波が押し寄せる日本海、そびえ立つ山々、生えている樹木は針葉樹が多くなり、道沿いにはポツネンと佇むサイロ…。自然や風景などからシグナルを受け取っているのでしょう。悠々と流れる天塩川を目にすれば、いよいよ道北に足を踏み入れた実感が湧いてきます。

海沿いの海岸線、果てしなく続く原野を抜けて、辿り着いたのは稚内市抜海。市街地から車で30分ほど離れたところにあります。どこまでも続くかと思われるほどに広がりを持った雪景色の先へと目をやると、地平線からすっと立ち上がる凛々しい利尻富士の姿が。晴れた日は、くっきりと全貌を現します。日本海と山のふもとが一体化しているかのようで、まるで海に山が浮いているように見える日も。晴れていなくとも、山頂や中腹に白い雲がかかる様子も素敵なものです。白雲をたなびかせ、青々と美しい姿を見ると、驚嘆のため息がこぼれてしまうのでした。

列車で移動するなら、宗谷本線には抜海駅を過ぎてしばらく走ると、利尻富士が見渡せるポイントがあります。少しの時間になりますが、車窓から見る利尻富士も乙なものです。

利尻富士

執筆スタッフ

猿渡亜美

北海道芽室町出身。大学卒業後、地元十勝に戻り、ソーゴー印刷に入社。十勝の魅力を伝えるフリーマガジン、月刊しゅん編集部を経て、2017年から雑誌スロウの編集に携わっています。明治、大正、昭和の時代を好み、古い建物や道具に関心があります。

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